山持ちは儲かるのか?山林所有者のメリットデメリット
田舎民ならではの山持ちについて今日は書いていきたいと思います。
山を持っていると言うと、お金持ち、儲かるのか!?と気になると思いますが今日はその疑問を説明していきたいと思います。
私が住んでいる田舎は木材の産地でもない普通の田舎です。
山所有者が口をそろえて言うのが
山を手放したい
です。
なぜ山を手放したいのか、それには理由があるのです。
理由1
儲からない
木材の産地でもない山を持っていたところで、固定資産税がかかるだけで儲かりません。
基本的に手入れがされていない(枝打ちや間伐)木を伐採したところで、バイオマス発電所の燃料や合板用のいわば一番安い評価を受けて市場に出回ることになります。
また、現在一番原木で高値取引されている建築用材の丸太ですら、海外から流入してきた安い材料の影響で一昔前と比べるとかなり安い取引価格に代わってきています。
その結果、自分の山の木を伐採しても伐採賃も出ない、いわば切るだけ損状態となり手放したい人が増加しているのです。
理由2
山の境界線がわからない
自分のひいおじいちゃんの代ぐらいから山を持っていたがひいおじいちゃんもおじいちゃんもなくなった今ではどこが自分の山かもわからない山持さんが増えています。
市役所に行き場所を聞いても隣の大和の境界線がわからないなど、問題も多数。
手放したくても手放せない状況が散見されています。
理由3
土砂災害の増加
手入れのされていない山では気が密林されており下草も生えていないので山の治水機能も無く、土砂災害にあう可能性も大いにあります。
自分の山の下に他人の家があったりすると土砂災害の際に責任を感じることとなるので土砂災害が起きる前に手放したい、という声も多数聞きます。
では、山の価値を高めるためにどういった対策を行うことが大切でしょうか
対策
森林組合ではなく、山林管理事業を行っている事業者に相談する
森林組合の中には伐採した木をバイオマス用、これは建築用と手間をかけて分けたりなどせず、すべてバイオマスに持っていく所もあると聞きます。(熱心な森林組合は熱心です)
それにくらべ、山林管理事業者は仕事として山林管理事業をしている為、熱心に話を聞き取り組んでもらえます。
山のことといえば森林組合、と考えがちですが、対応に不満があった時などは迷いなく山林管理事業を行っている事業所に相談しましょう。
これからの山について
2020年東京オリンピック会場では、国産の木材を大量に使用した建物になっています。
また、森林環境税という新しい税制も始まり、国産材の需要もだんだんと高まっています。
これから、国産材ブームが訪れることは必至なので、山持さんは来るべき国産材ブームに乗れるよう、山の手入れを進めることをお勧めします。